手形割引で現金化したときには、受取手形について仕訳けすることになります。貸方には受取手形の券面額を記載しますが、借方には入金された普通預金と、手形割引手数料相当額の手形売却損、そして金融機関への手数料を支払い手数料として仕訳けします。
割引手形が支払期日に支払われなかった場合、つまり不渡りになったときは手形を買い戻し、保証債務を履行することになります。これは手形割引した時点では偶発債務(将来において偶発して負担する可能性のある債務)の位置づけに過ぎません。そのため帳簿上で備忘記録を行うになります。
この仕訳け処理を対称勘定法で仕訳するときは、手形割引時に受取手形を直接減額すると同時に、手形割引義務見返と、手形割引義務という対称勘定を使用して備忘記録を行います。
つまり手形割引債務を負担しているので貸方に受取手形の券面額を、借方に手形割引義務見返しを仕訳けします。その後無事手形の支払いがされた場合には、手形割引義務と手形割引義務見返りを対称勘定で仕訳けします。
手形割引で不渡りになった場合に備えて行う仕訳なら、評価勘定法でも行うことができます。対称勘定表では受取手形を直接減額して、不渡り時の偶発債務を備忘記録のために仕訳を行います。これに対して評価勘定法では、割引手形という勘定科目を使用して偶発債務の帳簿上の備忘記録を行う点で異なります。このとき受取手形勘定科目の総額から、割引手形仕訳分を控除した額が手元にある受取手形の真水の部分を意味するわけです。
具体的には貸方に割引手形に券面額を仕訳し、借方には当座預金として実際の入金額を割引で控除された金額を手形売却損として仕訳します。後日振出人が無事手形の支払いを行えば、受取手形と割引手形の勘定科目では対象勘定で仕分けすることになります。
986,792円+送付代金=ご送金金額