商取引においては、商品を受け取ったもののその場で代金を支払うことはせず、手形を発行して後日に支払うことを約束するというケースがよくあります。この場合、当然ながら支払期日が到来しなければ代金を手にすることは原則としてできません。ただし、手形割引というシステムを利用すれば、期日前でもキャッシュを手にすることが可能です。
手形割引とは、手形の所有者が割引料を負担したうえで金融機関に有償譲渡することをいいます。割引料の額は、譲渡日から支払期日までの間に発生する金利相当分となります。通常は、これに金融機関の手数料が加わります。このシステムを利用することで、手形所有者は額面の一部が差し引かれた形にはなるものの、支払期日よりも前にキャッシュを手に入れることができるようになります。
なお、金融機関に手形を差し出すことで現金を手に入れるシステムとしては、他に手形貸付というものがあります。これは、手形を担保として差し出すことで、額面から利息相当分を差し引いた額を受け取れるというものです。手形割引が一種の売買行為であるのに対し、手形貸付の方は、金銭消費貸借であるという違いがあります。したがって、当然ながら利用者は返済義務を負うことになります。
お役立ちリンク集
【手形割引】
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◆勘定科目「手形売却損」での手形割引料の計上方法
|◆手形割引を依頼するときに役立つ「印紙税」の知識
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